DaVinci Resolve で動画の出力フレームレートを設定する方法をメモメモ…
この記事の内容は DaVinci Resolve 15 をもとにした古い情報です。DaVinci Resolve 16 以降では新しい機能が追加され、編集作業を進めた後であっても実質的にフレームレートが変更できるようになっています。詳しくはこちらのページをご覧ください↓
DaVinci Resolve フレームレートを変更する
DaVinci Resolve フレームレートを変更する
動画編集ソフト DaVinci Resolve 15 をはじめて使ってみたのですが、動画を書き出すとき、レンダー設定の項目からフレームレートを指定しようとして「あれ?60fpsで出力したいのに、フレームレートが30までしか表示されないよ?」という事態に陥りました。
フレームレートが30までしか選択できない |
「レンダー設定からは変更できないのかな?」と思いながらググってみると、どうやらプロジェクト設定内にあるタイムラインフレームレートの項目を変更しないといけないとのこと。そこで ファイル > プロジェクト設定 を開いてタイムラインフレームレートの欄を見てみると…
プロジェクト設定のタイムラインフレームレートも変更できない |
グレーアウトしていて変更できなくなっています。なんじゃこりゃ!
なお「再生フレームレート」のほうを変更しても、再生速度が変わる(早送りやスローになる)だけなので出力した動画の fps には直接関係ありません。う~ん困った。
フレームレートは動画編集前に決めておく
結論から先に言うと、この「タイムラインフレームレート」の設定はメディアプールに最初のクリップを追加した段階で編集できなくなります。公式マニュアルを見てみましょう。公式に日本語訳されているのは DaVinci Resolve 12 用のものでちょっとだけ古いですが、内容はほぼ変更ありません。タイムラインフレームレートの項目には次のように書かれています。
フレームレートの選択は、メディアプールにメディアを読み込む前に行うのが理想的です。しかし、空のメディアプールに初めてメディアを読み込む際に、読み込むメディアのフレームレートとここで設定するタイムラインフレームレートが一致しない場合は、読み込むメディアに合わせて同設定を自動的にアップデートするオプションが表示されます。メディアプールにすでにファイルが存在する場合、この設定は変更できません。
DaVinci Resolve 日本語リファレンスマニュアル 2016年11月 p.67
つまり、「メディア」ページでストレージから元になる動画素材(クリップ)をプールに引っ張って来た後は、フレームレートを変更できないということです。したがって、プロジェクトのフレームレートは、メディアを追加する前にあらかじめ設定しておく必要があります。また、追加した動画とプロジェクト設定のフレームレートが一致しない場合(たとえば60fpsに設定したプロジェクトに30fpsの動画を追加しようとした場合)には次のように確認ウィンドウが表示される、ということも書かれていますね。
基本的にこの段階でプロジェクトの最終的なフレームレートは決定されてしまうと思ってください。
後から変更する方法は?
では、動画を編集し終えてからフレームレートを変更する方法はないのでしょうか?これも結論から言ってしまうと「現状、推奨される方法としては、ない」ということになります。というのも、タイムラインのデータ管理の性質上、途中でフレームレートを変えてしまうと問題が大きいからだそうです。これについてはフォーラムでもトピックが立っています。
How to change the timeline framerate after editing is done - Blackmagic Forum
「XMLファイルとして書き出して、テキストエディタで直接数値を弄る」とか「一旦メディアをすべて削除し、タイムラインフレームレートを変更したあと、"取り消し"ボタン(Ctrl + Z)を使って無理やり元の状態に戻す」などといったゴリ押しの方法も紹介されているのですが、いずれも正式な方法ではありません。うまくいく保証はなく、場合によってはプロジェクト自体が壊れる可能性もあるのでオススメはできません。
上記のトピックでは、フレームレート変更機能が必要か不要かをめぐって喧々諤々の議論が交わされています。現行の最新バージョン DaVinci Resolve 15.2.4 では対応していませんが、もしかしたら今後正式に実装される日が来る…かもしれませんね。まあ、それまでは動画編集に入る前にしっかり設定しておくようにしましょう。
わかりやすく説明していただきありがとうございます
返信削除